師と弟子の相性が弟子の成長度に比例する

今までのたった40年くらいの人生で感じるのは、人の成長は師がその人にとって良い相性であったかどうかで、成長のスピードが違うなぁということです。

僕自身が弟子であった場合もあるし、僕が師であった場合もあります。自分が学ぶ側の時、自分の成長のスピードに時間がかかるなぁと思っていた頃は、自分の脳力だけ問題があると感じていました。しかし、塾で数学講師のアルバイトをしていた頃、数学がとても苦手で嫌いだという子が入ってきました。その子は中学の3年間、ずっと僕のクラスでしたが、卒業する頃には数学が一番得意で好きな科目になっていました。

僕は、頑張ってて偉いなーくらいに思っていたのですが、卒業の際、その子がくれた手紙に、数学が好きになったのは僕が先生でいてくれたからだと感謝の言葉が綴られていたのです。僕は特別に力をいれていたわけではなく、みんなを同じように教えていただけだったのですが、その子は僕の人間性がとてもしっくりしていたようです。その時、人が何かを誰かから学ぶとき、最も相性の良い人であったり、心から尊敬できる人であるとき、頑張りのエネルギーが増幅して、成長のスピードが加速されるのだと思ったのでした。

その人を丸ごと好きになるとかはなかなかないかもしれませんが、各々の人の中の一部分でいいので尊敬できる面を見つけたら、そこの部分だけメンター的に受け止めて接すると、自分の成長が良い形に進んでいくと思います。人のいいところを見つける目の育成にもなりますね(^-^

photo credit: betta design via photopin cc